スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

脱・ユーロ危機で「パンドラの箱」が開いた?

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ 代表取締役 吉田 恒

ユーロドルとダウ平均のグラフが示すように、5-6月にかけてユーロ危機が深刻化する中で、米株も急落に転じていったことは、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策も大きく変えるものとなっただろう。FRBは、4月までは年内利上げ、出口政策強化を目指していたのが、それどころか景気二番底懸念、デフレ化懸念が浮上し、11月には追加緩和を余儀なくされた。その意味では、FRBもユーロに振り回された一年だったともいえそうだが、ここに来てそんな「ユーロの呪縛」からも解放されつつあるようだ。

◆脱・ユーロ危機とデフレ懸念の後退
本来は空前の財政赤字を抱え、需給懸念から長期金利高騰となってもおかしくないところが、逆に一時2.5%を大きく下回るまで金利急低下となったのは、ユーロ危機をきっかけにデフレ懸念が浮上したことが主因だっただろう。最近、米金利急騰が起こっているのは、ユーロ危機の影響力が低下し、デフレ懸念が後退しているためではないか。
では、そもそもデフレ懸念が払拭されて、財政赤字に見合ったほど米債券相場が下落し、長期金利が上昇するならいくらまで上がるリスクがあるのか。そもそも米財政収支と米2-10年債利回り差は一定の相関関係がある。それからすると、未曾有の財政赤字拡大を受けて利回り差は5%程度になってもおかしくない。
かりに2年債利回りが1%だとしても、利回り差が5%になるなら、10年債利回りは6%になる計算だ。ある意味では、デフレ懸念で長期金利上昇リスクは隠ぺいされた形になっていたのかもしれない。そんなデフレ懸念をもたらしたのは「ユーロ危機本位制」だった。それが崩れたということが、インフレ、米長期金利暴騰といった「パンドラの箱」を開けたことになるのだろうか。

◆財政赤字拡大による米長期金利上昇見通し
米長期金利の急騰により、短中期金利とのスプレッドも急拡大している。米2-10年債利回り差は、2.5%を大きく上回り、3%突破含みのような展開になってきた。
このような2-10年債利回り差は、財政収支との相関性が高い。その意味では、財政赤字が空前の規模に拡大していることから、2-10年債利回り差もこの間の上限を大きく超えて急拡大するのは基本的に不可避ということになるだろう。
単純に、財政赤字拡大分だけ、2-10年債利回り差が拡大するなら、じつは5%以上に利回り差は拡大するといった見通しになる。かりに2年債利回りが1%だとしたら、10年債利回りは6%以上に上昇するといった計算になるわけだ。
財政赤字拡大の中で、米長期金利は5%を大きく超えていくリスクがあるということだが、そういった中でこのところ米長期金利の急騰が起こっていることを考えると、短期的には異常な上がり過ぎの可能性があるだけに、いったん調整が入りそうだが、中長期的にはちょっと不気味な動きといえそうだ。 (了)

【参考リンク】
*注1.米10年債利回りの90日移動平均線からのかい離率
https://www.money-and-money.com/osa/overshootalert.asp?mht1=osa&mht2=L&mht3=3&CODE=USGG10#osatab


2010.12.20 | FXレポート

«  | ホーム |  »

FC2Ad


MATRIX TRADER 新規口座開設


吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

最新トラックバック

注意事項

このレポートは情報提供を目的とし、投資の断定的判断を促すものではありません。お取引における最終的な判断は、お客様自身で行うようにしてください。この情報により生じる一切の損害について、当社は責任を負いません。本レポート中の意見等が今後修正・変更されても、当社はこれを通知する義務を負いません。著作権はJFX株式会社に帰属し、無断転載を禁じます。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR


■リスクについて
当社の取扱う店頭外国為替証拠金取引は、レバレッジ効果(実際の取引額と比較して少額の資金で大きな取引ができる仕組み)や為替市場の変動等により注文(ロスカット注文を含む)が約定しない場合等には、元本(預託金)を上回る損失発生の可能性があり、元本や利益を保証するものではありません。特に、マイナー通貨(流動性の低い通貨)の取引をされる場合、元本以上の損失発生の可能性が高くなります。さらに、スワップポイント(通貨間の金利差調整額)についても通貨ペアやポジションの状態(売りまたは買い)によっては、プラスの場合もあれば、マイナスの場合もあります。取引におけるお客様のコストは、手数料とスプレッドとなりますが、手数料は無料となっております。スプレッドは、売りレートと買いレートの差のことで、0~となっておりますが、流動性が低ければ、スプレッドが大きく広がる場合があります。取引において最低限必要である資金(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)は、一部マイナー通貨を除き、〈想定元本(為替レート×取引数量)×2%〉で算出されます。MATRIX TRADERの法人のお客様の取引において最低限必要である資金は、500円~となっております。レバレッジは、〈想定元本÷取引において最低限必要である資金〉により算出され、それぞれの値が変動することにより、レバレッジも変動しますが、最大で50倍となります(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)。当社は、インターネットを通じて店頭外国為替証拠金取引サービスをご提供しておりますので、お客様のパソコン・インターネット環境や当社のシステムに不具合が生じた場合等、取引ができなくなる可能性があります。また、当社では、複数の商品を取り扱っており、取引要綱や各項目の名称等が異なります。さらに、お客様の取引の相手方は当社(相対取引)となっており、取引所取引とは異なりますので、契約締結前交付書面をよくお読みいただき、内容をご理解の上、ご自身の判断によりお取引ください。
関東財務局長(金商)第238号 / (社)金融先物取引業協会 会員番号1503 金融商品取引業者 JFX株式会社

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。