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続・ドル安・ユーロ高の転換点

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ 代表取締役 吉田 恒

ユーロが、対ドルでついに1.4ドルの大台を一時越える動きになった。たださすがに行き過ぎ限界懸念も強くなっている。

◆ユーロ上がり過ぎの限界圏
ユーロドルの90日移動平均線からのかい離率は、ここ数日プラス8%を超える動きになってきた。確認できるかぎり、同かい離率がプラス10%を超えたことはなく、これまでの最高は2001年1月5日に記録したプラス9.5%。7日現在で1.285ドル程度の90日線は、今後数日で1.29ドル程度まで上昇すると考えられるが、それでもかい離率がプラス10%以上に拡大しないなら、1.42ドルは超えない計算になる。
このように、ユーロドルの90日線からのかい離率は±10%を越えるかが、行き過ぎの大きな目安になるわけだが、実効相場の行き過ぎの目安はもう少し狭い。米ドル、ユーロとも、実効相場の90日線からのかい離率は、確認できる限りで±10%以上に拡大したことはない。経験的には、±5%を越えるかが行き過ぎの大きな目安といえそうだ。
こういった中で、米ドル実効相場の90日線からのかい離率は、7日にはマイナス5%以上に拡大してきた。また、ユーロ実効相場の同かい離率も、7日現在でプラス4%まで拡大してきた。主要通貨では、ほかに豪ドル実効相場のかい離率もプラス4%以上に拡大している。
このようにみると、為替相場の短期的行き過ぎは、ユーロ高・ドル安、豪ドル高・ドル安が「主役」といった存在になっている可能性がありそうだ。

◆米金利下がり過ぎはいつまで続く?
一方、米金利の下がり過ぎも拡大している。米10年債利回りの90日移動平均線からのかい離率は、6日にはマイナス16%以上に拡大してきた。過去、同かい離率がマイナス20%以上に拡大したことはほとんどないといった意味では、かなり下がり過ぎの限界といった動きになっているといえるだろう。
こういった米金利の動きは、ドルの行方を考える上でも重要な意味を持ちそうだ。この間のドルは、とくに対円相場は米金利低下とほぼ同じように推移してきた。9月の円売り介入後も、ドル続落が変わらなかったのは、米金利低下が変わらなかったことが大きかっただろう。
しかし、そんなドルへの影響が大きい米金利は、上述のようにかなり下がり過ぎ限界といった動きになっているようだ。米金利下がり過ぎが一段と広がることになるのかは、ドル安がさらに続くかを考える上でも大きなポイントになりそうだ。 (了)


【参考リンク】
*注1.米ドル実効相場の90日移動平均線からのかい離率
https://www.money-and-money.com/osa/overshootalert.asp?mht1=osa&mht2=L&mht3=2&CODE=CEERUS#osatab
*注2.ユーロ実効相場の90日移動平均線からのかい離率
https://www.money-and-money.com/osa/overshootalert.asp?mht1=osa&mht2=L&mht3=2&CODE=CEEREU&KCD=&chr=long#osatab
*注3.米10年債利回りの90日移動平均線からのかい離率
https://www.money-and-money.com/osa/overshootalert.asp?mht1=osa&mht2=L&mht3=3&CODE=USGG10#osatab

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2010.10.12 | FXレポート

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吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

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