スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

「総裁談話」の円高阻止効果

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ 代表取締役 吉田 恒

日本銀行は、8月12日に為替に言及した「総裁談話」を発表したが、これは確認できるかぎりで過去3回目という異例なもの。過去2回の、この「総裁談話」は結果的に円高一段落と一致していたが、今回はどうか。

◆99年12月以来という異例の「談話」
日銀のホームページで、「総裁談話」は1997年以降掲載されている。合計で33回目になるこの「総裁談話」のうち、今回のように為替への言及があったのは、今回を除くと1999年12月1日と同年9月26日の2回しかなかった。
そもそも、「円の番人」である日本銀行だが、通貨政策の主管は財務省だけに、その日銀が為替に言及するのは異例なこと。そして、そんな異例の為替に言及した「総裁談話」が発表された過去2回のケースでは、円高・ドル安は結果的に一段落となっていた。
たとえば、1999年12月1日に、「総裁談話」は、「為替市場が早期に安定を回復することを強く期待している」との認識を表明した。この数日前、11月26日に記録した101.25円はこの局面におけるドル底値となり、その後ドル高・円安は2002年まで続いた。
99年9月26日には、G7(7カ国財務相会議)共同声明の円高懸念に合わせる形で、当時の速水総裁の「ステートメント」が、「最近の急激な円高の進行が、企業収益等を通じて景気や物価に与える悪影響を懸念」といった認識が示された。このステートメントを前後して、ドルは103円台から108円台まで約5%の反発となった。
さて、今回は「為替市場や株式市場では、大きな変動がみられている」として、3度目の為替に言及した「総裁談話」となったわけだ。今のところ一般的評価は冷ややかなようだが、これまで見てきたことからすると、それほど軽いものではないのかもしれない。
6月のG20財務相会議などで、米ガイトナー財務長官は、日欧へ内需拡大を要請した。こういった経緯から、そもそも円高阻止の前に追加緩和など内需拡大策は不可欠だろうし、逆にいえば内需拡大策があれば円高阻止の大義名分もかなり違ってくるだろう。

◆8月後半戦のシナリオ
8月も半月が経過したが、ここまでのドル円は84.72-86.89円で、最大値幅は2.17円とかろうじて2円を越えたに過ぎない。ドル円の月間値幅が3円未満にとどまったのは、経験的には5%以下の確率。その意味では、月末までに、値幅は少なくとも1円以上拡大する可能性が高そうだ。
8月のドル円値幅平均は4.76円(2000年以降)。これは、一年12カ月の中で3番目に小幅だ。「夏枯れ相場」という言葉の通り、7、8月とも平均値幅は小幅だが、そんな8月でも2000年以降、値幅が3円以下にとどまったことは一度もない。
では、月末までに少なくとも1円以上の値幅拡大になるとして、それが目一杯なら84円割れという計算になる。逆に目一杯ドル高方向へ値幅が拡大するなら、88円へドル高・円安が近付く計算になる。この間米金利下がり過ぎ、円買われ過ぎ(注1)が目立っていることからすると、その修正が入った場合のドル反発の場合が波乱シナリオといえるのではないか。(了)

【参考リンク】
*注1.円のポジション
https://www.money-and-money.com/osa/overshootalert.asp?mht1=osa&mht2=R&mht3=1&CODE=JPN#osatab

20100819.gif

2010.08.19 | FXレポート

«  | ホーム |  »

FC2Ad


MATRIX TRADER 新規口座開設


吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

最新トラックバック

注意事項

このレポートは情報提供を目的とし、投資の断定的判断を促すものではありません。お取引における最終的な判断は、お客様自身で行うようにしてください。この情報により生じる一切の損害について、当社は責任を負いません。本レポート中の意見等が今後修正・変更されても、当社はこれを通知する義務を負いません。著作権はJFX株式会社に帰属し、無断転載を禁じます。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR


■リスクについて
当社の取扱う店頭外国為替証拠金取引は、レバレッジ効果(実際の取引額と比較して少額の資金で大きな取引ができる仕組み)や為替市場の変動等により注文(ロスカット注文を含む)が約定しない場合等には、元本(預託金)を上回る損失発生の可能性があり、元本や利益を保証するものではありません。特に、マイナー通貨(流動性の低い通貨)の取引をされる場合、元本以上の損失発生の可能性が高くなります。さらに、スワップポイント(通貨間の金利差調整額)についても通貨ペアやポジションの状態(売りまたは買い)によっては、プラスの場合もあれば、マイナスの場合もあります。取引におけるお客様のコストは、手数料とスプレッドとなりますが、手数料は無料となっております。スプレッドは、売りレートと買いレートの差のことで、0~となっておりますが、流動性が低ければ、スプレッドが大きく広がる場合があります。取引において最低限必要である資金(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)は、一部マイナー通貨を除き、〈想定元本(為替レート×取引数量)×2%〉で算出されます。MATRIX TRADERの法人のお客様の取引において最低限必要である資金は、500円~となっております。レバレッジは、〈想定元本÷取引において最低限必要である資金〉により算出され、それぞれの値が変動することにより、レバレッジも変動しますが、最大で50倍となります(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)。当社は、インターネットを通じて店頭外国為替証拠金取引サービスをご提供しておりますので、お客様のパソコン・インターネット環境や当社のシステムに不具合が生じた場合等、取引ができなくなる可能性があります。また、当社では、複数の商品を取り扱っており、取引要綱や各項目の名称等が異なります。さらに、お客様の取引の相手方は当社(相対取引)となっており、取引所取引とは異なりますので、契約締結前交付書面をよくお読みいただき、内容をご理解の上、ご自身の判断によりお取引ください。
関東財務局長(金商)第238号 / (社)金融先物取引業協会 会員番号1503 金融商品取引業者 JFX株式会社

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。