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当局の本音は円高より「円暴落」懸念

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

財務省・日銀といった日本の通貨・金融当局は、密かに円暴落を懸念し始めた。3月17日に一時76円台まで円が暴騰したことを受けて、18日には約11年ぶりの円売り協調介入が実現したが、それも極端な円安誘導を行わなかったのは、円が暴騰から暴落へ転換することを懸念したからだ。

◆円安誘導にも慎重な理由
日本政府の円売り介入は、昨年9月に約6年ぶりに行われた。ところが、それは単発の介入に終わったことから、金融市場では今回の介入についても連続介入に懐疑的な見方が根強いようだ。しかしそれはもしかしたら「大いなる誤解」かもしれない。
昨年9月と今回の円売り介入は、まったく違うものと通貨当局内部では認識されている。大きな違いの一つは「救国」ということ。大震災、原発不安といった日本を襲う未曾有の危機の中で進む円高は、「亡国」をもたらしかねない重大事だということ。そしてもう一つは、そんな円高は、明らかな「誤解」の危険性があったということ。
昨年9月と異なり、今回はG7協調介入となったのも、こういった認識を受けたものだった。ただ、だからこそ、通貨当局では昨年9月以上に今回は円安誘導にじつは慎重になっている。円高どころか、一線を越えると円が暴落に転換しかねない、そういった懸念を密かに抱き始めているからだ。
今回の大震災の深刻な影響を受けて、経済復興のための財政負担は「財政赤字大国」日本に重く圧し掛かる。これが将来的な日本国債格下げ等を通じ、円債の急落・暴落リスクにつながることは、通貨・金融当局内でも強く警戒されている。
また、国内の生産ラインへの深刻な影響は中長期的に輸出の減少をもたらす可能性がある。これを通じ、貿易黒字が中長期的に大きく減少することも不安視されている。こういった中で、本当のリスクシナリオは円高より円暴落、そういった考えが当局内にも強くなっている。

◆「G7神通力」の有効期限
あの3月17日の76円台までのドル急落、そして翌18日のG7協調介入を受けたドル急反騰といった「パニック相場」からそろそろ10営業日過ぎつつある。ところで、過去の代表的な「パニック相場」では、10営業日を過ぎてくると、「G7の神通力」が切れ、あらためて下落リスク再燃に向かっていったが、今回の場合はどうか?
一日で98円から90円台までドルが急落したものの、翌日には早速100円を回復するといった具合に、前代未聞の乱高下が起こったのは2008年10月下旬のことだった。このドルが急反騰に転じたきっかけは、G7の緊急声明だった。くわえて、さすがに一日で7円以上ものドル急落は「やり過ぎ」ということで、その反動の面もあっただろう。
ただそんなドル急反騰も、急落が起こった前日から数えて9営業日目には頭打ちとなった(終値ベース)。そして、その後はじわじわと最初の急落で記録したドル安値に接近する展開となったのである。
このようにここ数年のドル急落のパニックは、G7声明などをきっかけに、早速翌日には急落前の水準まで戻る動きとなっていた。G7の「神通力」と、「やり過ぎ」の反動といったことなどがあったと考えられる。ただし、そんな「G7の神通力」などは、10営業日以内に息切れしていた。
さて、3月17日のドル急落前日から数えて10営業日目は3月30日になる。過去のパニック相場のパターンからすると、そろそろ「G7の神通力」が切れてもおかしくない。それとも、今回は過去のパニック相場と違うのか。一つの岐路に差し掛かっているといえそうだ。(了)

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2011.03.31 | FXレポート

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吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

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