スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

基調転換しやすい「春相場」、今年は?

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ 代表取締役 吉田 恒

ユーロ安・ドル高が続く中で、対円でもドル高が進む可能性が出てきた。3月米雇用統計で、注目のNFP(非農業雇用者数)が約3年ぶりに20万人もの大幅増になる可能性が取り沙汰されるなど、米景気回復期待と早期利上げ思惑から米金利上昇見通しが強まってきたことが主因だろう。このまま米利上げを織り込む米金利上昇・ドル高が続くのか。ただ3-4月のドル円は、過去10年間で9年間が逆方向に動くなど、相場の基調が変わりやすいタイミングでもある。「米利上げ前のドル高」がさらに続くか、重大岐路になりそうだ。

2カ月の米ドル高で10%反落した豪ドル円

 ところで今回は、そんなドル相場の見通しが大前提になりそうな、クロス円の短中期予想を考えてみたい。キーワードは、「ドル安に強く、ドル高に弱いクロス円」ということだ。
米ドル実効相場は、昨年3月初めに天井をつけ、昨年12月初めに底打ち、そして今年2月初めに当面の天井を打った形になった。言い換えれば、昨年2月から12月までがドル安、そして昨年12月から今年2月までがドル高だったわけだ。
ではその間、代表的なクロス円、日本の一般投資家の間でも人気の高い豪ドル円はどのように動いたか。豪ドルは対円で、昨年2月初めから今年1月初めまでに56円から85円へ約50%もの大幅上昇となった。そして、今年1月初めから2月初めにかけての1カ月で85円から77円まで10%の反落となった。
これを最初に見た米ドル実効相場の動きと重ねると、豪ドル高は、米ドル安が始まる一ヶ月前からスタートし、米ドル安終了の一ヶ月後に終わっていた。つまり米ドル安より少し豪ドル高の方が長かったが、おおむね米ドル安局面で、豪ドルは50%もの大幅高となっていたことがわかるだろう。
一方で、年末年始から2月にかけて米ドル高となった局面では、豪ドルは対円で最大10%の反落となった。こんなふうにみると、豪ドル円といったクロス円は、「ドル安には強く、ドル高には弱い」といった構図になっていたといえるだろう。
ではなぜこんな構図になっていたのか。一般的に、リスク選好投資は、低金利の米ドルなどを売り、より利回りの高い高金利通貨、資源国通貨、新興国通貨へ投資するため、リスク選好は米ドル安・高金利通貨高、リスク回避はその逆で米ドル高・高金利通貨安と説明される。その意味では、「クロス円はドル安に強く、ドル高に弱い」というのも、基本的には辻褄が合うだろう。
さて、こんなふうにみると、クロス円も大きな意味では米ドルの見通し次第になるが、その米ドル、今年から来年にかけて数ヶ月以上もの継続的な米ドル高局面がやってきそうだ。米利上げと米ドルの間には、「利上げ開始前の米ドル高」といったパターンがあり、経験的にそれは3-6ヶ月続きそうなのである。
さて、年末年始からの米ドル高は、たった2ヶ月程度続いただけで、代表的なクロス円である豪ドル円は10%の反落となった。それでは、米ドル高が3-6ヶ月も続くようなら、豪ドルの下落リスクは一段と拡大する可能性があるのではないか。
そもそも、豪ドルはすでにかなり「買われ過ぎ」で、しかも「上がり過ぎ」も要注意の段階に入ってきているようだ。ヘッジファンドなど代表的な投機筋の取引を反映しているCFTC(米商品先物取引委員会)統計によると、豪ドルのネット・ロング(買い持ち)は6万枚前後に拡大してきた。これは経験的に「買われ過ぎ」警戒域だ。
また、購買力平価との関係でみると、豪ドル円は2007-2008年に100円を超えた「バブル」の可能性があった局面を除くと、購買力平価からのかい離率がプラス10%を大きく超えたことがない。それを最近に当てはめると、82-83円を超える豪ドル高は「上がり過ぎ」要注意となる。
そんな「買われ過ぎ」で、「上がり過ぎ」の領域に達している豪ドルが、「クロス円が弱い米ドル高」局面を数ヶ月スパンで迎えるようなら、行き過ぎの修正が本格化する可能性は要注意だろう。

米ドル見通し次第のクロス円戦略

ところで、これまで私は「クロス円」という言葉で述べてきたが、最近にかけて米ドル以外の外貨も、ちょっとした「二極化」の様相が拡大した。つまり豪ドルなどは「買われ過ぎ」、「上がり過ぎ」気味だが、一方で欧州通貨、ユーロや英ポンドなどは、逆に「売られ過ぎ」になっている。
そして、購買力平価との関係でみても、たとえばユーロ円などは先ほど見てきた豪ドル円などと異なり、必ずしも「上がり過ぎ」ではなさそうだ。ユーロ円は、経験的には購買力平価からのかい離率がプラス10%を大きく超えてくると「上がり過ぎ」だが、それは最近に当てはめたら130円程度という計算になる。
ユーロ円は昨年までは130円を大きく超えて上昇していたこともあったが、最近にかけての急落ですでにそんな「上がり過ぎ」の修正も進んだ形になっている。
私は最初に、「クロス円は米ドル安に強く、米ドル高に弱い」というのが基本だと述べた。これを前提にすれば、米ドル安との見通しなら、割高感が修正された欧州通貨円の上昇余地が大きく、米ドル高との見通しなら豪ドルなど資源国通貨の下落余地が大きいといった見通しになるだろう。(了)

20100329.gif

スポンサーサイト

2010.03.29 | コメント(0) | トラックバック(0) | FXレポート

«  | ホーム |  »

FC2Ad


MATRIX TRADER 新規口座開設


吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

最新トラックバック

注意事項

このレポートは情報提供を目的とし、投資の断定的判断を促すものではありません。お取引における最終的な判断は、お客様自身で行うようにしてください。この情報により生じる一切の損害について、当社は責任を負いません。本レポート中の意見等が今後修正・変更されても、当社はこれを通知する義務を負いません。著作権はJFX株式会社に帰属し、無断転載を禁じます。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR


■リスクについて
当社の取扱う店頭外国為替証拠金取引は、レバレッジ効果(実際の取引額と比較して少額の資金で大きな取引ができる仕組み)や為替市場の変動等により注文(ロスカット注文を含む)が約定しない場合等には、元本(預託金)を上回る損失発生の可能性があり、元本や利益を保証するものではありません。特に、マイナー通貨(流動性の低い通貨)の取引をされる場合、元本以上の損失発生の可能性が高くなります。さらに、スワップポイント(通貨間の金利差調整額)についても通貨ペアやポジションの状態(売りまたは買い)によっては、プラスの場合もあれば、マイナスの場合もあります。取引におけるお客様のコストは、手数料とスプレッドとなりますが、手数料は無料となっております。スプレッドは、売りレートと買いレートの差のことで、0~となっておりますが、流動性が低ければ、スプレッドが大きく広がる場合があります。取引において最低限必要である資金(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)は、一部マイナー通貨を除き、〈想定元本(為替レート×取引数量)×2%〉で算出されます。MATRIX TRADERの法人のお客様の取引において最低限必要である資金は、500円~となっております。レバレッジは、〈想定元本÷取引において最低限必要である資金〉により算出され、それぞれの値が変動することにより、レバレッジも変動しますが、最大で50倍となります(MATRIX TRADERの法人のお客様以外)。当社は、インターネットを通じて店頭外国為替証拠金取引サービスをご提供しておりますので、お客様のパソコン・インターネット環境や当社のシステムに不具合が生じた場合等、取引ができなくなる可能性があります。また、当社では、複数の商品を取り扱っており、取引要綱や各項目の名称等が異なります。さらに、お客様の取引の相手方は当社(相対取引)となっており、取引所取引とは異なりますので、契約締結前交付書面をよくお読みいただき、内容をご理解の上、ご自身の判断によりお取引ください。
関東財務局長(金商)第238号 / (社)金融先物取引業協会 会員番号1503 金融商品取引業者 JFX株式会社

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。