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82円というドルの売り・買いの境界線

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

ドルが81円まで反発してきた。ただ、ドル安・円高が終わったかはまだ微妙だろう。少なくとも、120日移動平均線が位置する81.8円程度をドルが上回ってくるまでは、ドル安からドル高への転換は慎重な判断が必要になりそうだ。

◆ドル円を支配する120日線トレード
120日線は、ヘッジファンドの中でも、特にモデル系ファンドが重視しているとされる。単純な言い方をすると、ドルがこの120日線を下回っている中では、モデル系ファンドはドル売り、そして120日線を上回ってくるとドル買いへ戦略転換するということだ。
そんなドルの120日線がこの間じりじりと下落し、直近では81.8円程度といった具合に、82円をわずかに下回ってきた。その意味では、81.8円をドルが下回っている限りは、ヘッジファンドはドル売りが変わらないものの、81.8円をドルが超えてくると、ドル買いへ戦略転換に動く可能性がありそうだ。
ドルは4月中旬から120日線を割り込んできた。ヘッジファンドの取引を反映しているとされるCFTC(米商品先物取引委員会)統計によると、まさに同じタイミングで、投機筋の円ポジションは売り越し(ドル買い越し)拡大が一巡し、縮小に向かった。その上で最近は、円買い越し(ドル売り越し)が3万枚以上に拡大してきた。
経験的には、円買い越しが5万枚前後に達すると円は買われ過ぎ警戒域。その意味では、4月中旬にドルが120日線を割り込んでからドル売り・円買いに戦略転換したヘッジファンドも、次第にその戦略がピークに近づきつつあるということはいえそうだ。ただそれがふたたびドル買いに戦略を転換するかは、120日線との関係をまず注目したいところだ。

◆「脱・小動き」が近づく
それにしても、ドル円の小動きが際立っている。このまま小動きが続けば、この6月は月間値幅の最小を更新することになる。逆にいえば、いつ動き出してもおかしくない状況になっている。
今月のドル円は79円台後半から81円台半ばといった極めて狭いレンジ内での一進一退が続いている。今のところ最大値幅は2円すら下回っている。ちなみに、2000年以降について調べたところ、ドル円の月間値幅が2円を超えなかったことは一度もなかった。
最小値幅は、2000年10月に記録した2.2円だから、このままでいけば、この6月は「21世紀の最小月」になってしまう。そもそも、月間値幅が3円未満となった確率ですら5%程度しかなかった。
ところで、仮にこの6月も値幅が3円を超えなかったとしたら、3円未満の値幅が2カ月続いたことになる。それは、2000年以降で3回目になる。ただ、3円未満の値幅が3カ月以上続いた例は、2000年以降ではない。その意味では、この6月中か、7月になるかはともかく、そろそろ脱・小動きが近づきつつある可能性があるのではないか。(了)

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2011.06.30 | FXレポート

豪ドル「バブル破裂」の見分け方

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

豪ドルもこのところ反落が続き、対円では85円を割り込む動きとなってきました。このような豪ドルの反落は、基本的には買われ過ぎの反動、そして短期的な上がり過ぎの反動でしょう。
ただここで気になるのは、豪ドルの割高というのは、そういった短期的なものだけでなく、もっと根本的な部分にもあるということです。豪ドル円、そして豪ドルの対米ドル相場の適正水準、購買力平価からのかい離率を見ると、豪ドルは対円でもかつてあまりないほど、ましてや対米ドルでは空前の割高になっているようです。

◆中長期的な割高修正の可能性
豪州、そして豪ドルに構造変化が起こり、これまでの常識では説明できないほど豪ドル高が正当化されるようになったのか。そういった面は多少なりともあるとしても、それにしてもこの空前の豪ドル割高というのは、やはり文字通り「バブル」なのか。
もしも、そんな空前の豪ドル割高の修正も本格化し始めたということなら、この豪ドル下落は、短期的な豪ドル上がり過ぎ修正が一巡しただけでは終わらない可能性もあるわけです。
最近、私の親しいある著名な専門家が、日本および海外のメディアが豪州「礼賛」的な記事を特集したのを見て、経験的にこういった動きはネガティブ・インディケーターであり、行き過ぎ相場の転換と一致することが多かったといった内容のレポートをまとめました。
彼のイメージからすると、豪ドルの中長期的な下落が始まっているか、さもなければインフレ局面となっても資源国通貨・豪ドルは上がらないといった局面に向かっているのか、どちらにしても豪ドルの歴史的な上昇局面が転換に向かいつつあるとの見方のようです。日本の個人投資家に人気の高い豪ドルだけに、気になるところだとは思います。
豪州とドイツの株式時価総額を比べてみると、2009年後半頃から、豪州の株式時価総額が、ドイツのそれを上回ってきたことがわかるでしょう。豪州の上場企業で皆さんがご存知のものがどれだけあるでしょうか。そんなふうに考えると、これは豪ドル高などによる数字上のマジックが影響している可能性もあるのではないでしょうか。 (了)

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2011.06.27 | FXレポート

FRBがQE3を口に出せない理由

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

最近と同じように、FRBが引き締めに転じたわけでもない中で、NYダウが弱気相場入りとされる2割の急落寸前まで続落したことが一年前にもありました。それは、ユーロ危機が異例なほどに金融市場を委縮させ、リスク回避をもたらしたためでした。

◆QE3悪玉説
金融市場の不安感を示し、「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数をみると、昨年5-6月頃はその「恐怖指数」が急騰していたことがわかります。一方で、それと比べると、最近の「恐怖指数」はまだ落ち着いています。その意味では、金融政策以外の要因が、異例な形で金融市場を委縮させる一年前の構図とも違っていると思うのです。
このように、結果としては一年前ほど「恐怖指数」が急騰することにはなりませんでしたが、一時はちょっと危ない面もありました。世界一の原油供給地域である中東・アフリカで混乱が広がる「アラブの春」と呼ばれた動きの中で、供給不安から原油価格が高騰、それが世界景気回復の腰を折りかねない懸念が浮上しました。
しかしそんな原油価格も、最近にかけて反落となっています。これには、FRBなど政策当局が、一年前の失敗を教訓として、今度は原油高が「恐怖指数」高騰をもたらし、金融市場を委縮させ、リスク回避を招くといった「第2のユーロ危機」になることを回避することに努めた影響もあったと思います。
ところで、そんな中東・アフリカの民主化といった「アラブの春」のきっかけになったのは食糧価格、資源価格の高騰が庶民生活を直撃したことでした。それをもたらしたのは、昨年11月から、国際的な批判を強行突破して実施されたFRBによる第二次量的緩和、QE2との批判があります。
確かに、「資料」を見ると、昨年11月のQE2開始から、投機筋による原油の買いが空前規模の拡大に向かいました。そしてそれによる原油高が、一時景気回復を脅かした懸念があったわけです。
このような景気に対しての「QE2悪玉説」といったことが、皮肉にも6月初めに行われたバーナンキFRB議長の講演で一般的な認識となってきました。バーナンキ議長は、講演の半分以上を割いて、原油などコモディティ相場上昇はQE2のせいではないと反論したのです。逆に、それだけ「QE2悪玉説」が気になって仕方なかったと勘繰られるところとなったわけです。
いくらバーナンキが反論に躍起となったところで、QE2は景気を回復させたのではなく、むしろコモディティ相場の急騰、原油価格高騰により景気にネガティブなものになったとの見方がある程度あるなら、6月末のQE2終了後に、あらためてQE3という話はきわめて難しいのではないでしょうか。(了)

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2011.06.23 | FXレポート

悲観から楽観へ「劇的変化」の可能性

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

米景気不安がくすぶり続けています。だから米金利もなかなか上がれず、その結果ドルも反発力が鈍い展開が続いているわけです。ただし、この6月には、これまで為替と金利の劇的変化が起こることが何度かありました。だから私は、今年もそんなふうになってもおかしくないといった具合に注目しています。

◆米株6週続落はクライマックスだったのか
そして単に「6月だから」といったことではなく、悲観から楽観へのドラマティックな変化への手掛かりらしきものも、決してなくはないと思います。たとえば、米株、NYダウは先々週まで6週連続陰線引けとなっていましたが、先週は7週間ぶりに陽線引けとなりました。途中は、米景気指標への失望や、ギリシャ・デフォルト懸念などからふらつきながらではありましたが、かろうじて1カ月以上続いた米株下落は一息つくところとなったのです。
ところで、今回と同じようにNYダウが6週連続で下落したことは2002年10月にかけてもありました。そしてこの時は、今回と同じように7週間ぶりの陽線引けとなると、それからは一転して8週連続の陽線引け(「資料1」参照)となり、その中でNYダウは2割の大幅上昇を達成したのです。結果的に見ると、この2002年10月にかけて起こったNYダウの6週連続下落は、2000年から続いていたITバブル破裂に伴う株暴落の大底入れで起こった現象だったのです。
さて、それ以来となった先々週にかけてのNYダウ6週連続下落は、同じように悲観相場のクライマックスだったのでしょうか。そして、先週からすでに8週連続株高、2割の米株大幅高が始まっているのでしょうか。

◆米景気への自信喪失は「誤解」か
確かに、この9年間、NYダウが7週以上連続で下落したことがなかったのは事実です。その意味では、先々週まで6週連続で株安になったことで、そろそろ下げが一服する頃ということはあるでしょう。ただ、だからといって、今度は一転連続株高に、大幅株高に向かうかといえば、そこまではどうだろうと思う人も少なくないのではないでしょうか。
それだけ景気の先行きに対する自信喪失が強くなっているような気もします。ただその辺りに対し、私からすると違和感があります。FRBが金融引き締めに転じ、人為的に景気を減速させるべく動いたわけでもないのに、何もしないで景気が急に失速し、株価の下落率が1割を大きく超えて2割に迫るような株急落に向かうことに違和感を覚えないほどの自信喪失の方が「誤解」の可能性はないでしょうか。
1998年以降で、米国の長短金利差にNYダウが2割以上の下落を始めた3回の局面をマークして見ると、NYダウの急落は、短期金利が高い結果、長短金利差がほとんどない中で起こっていたことがわかるでしょう。
短期金利が長期金利と同じぐらい高いというのは、何回も利上げを続けた後ということです。要するに、簡単な言い方をすると、株価が短期間で2割以上の急落に向かったのは、連続利上げの後だけだったのです。
では、最近はどうかというと、長短金利差は大幅に開いています。政策金利を実質的にゼロにしたまま、利上げをしていないから長短金利差は大幅に開いているわけですが、これまでこういったケースでは株価急落にならなかったのに、今回はこれまで起こらなかったことが起こるとでもいうのでしょうか。 (了)


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2011.06.20 | FXレポート

市場は特別な悪材料を知っているのか

㈱T&Cフィナンシャルリサーチ・吉田 恒

昨年のように、夏にかけて米景気不安が広がっています。ただ私は、このような昨年の「再現ドラマ」シナリオに対して懐疑的です。それは、簡単な言い方をすると、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融引き締めに転換したわけでもない中で、景気が減速に向かい、景気不安が拡大するということが本当にあるのか懐疑的だということです。

◆本当に悲観的になる状況なのか
それは、結果的に景気不安を受けた株安が7月まで続き、FRBも量的緩和の再開、QE2を余儀なくされた昨年ですら、一部で議論になったことでした。昨年7月初め、NYダウの下落が2割に迫りかねない悲観的ムードが広がった際に、有力投資週刊誌「バロンズ」のこんな記事が注目されました。
「What does the market know that we don’t」。「マーケットは何をそんなにおびえているのですか。ひょっとしたら、我々の知らない悪い情報でも知っているのですか?」といった訳になるでしょうか。
そのバロンズの記事が使ったのが、長短金利差と米株の関係でした。これを見ると、米株の急落は、長短金利差が±0.5%以内といった具合に小幅な中で起こっていました。これに対して、昨年は長短金利差が2%を大きく超えるほど大幅に開いていたのです。
要するに、株価急落は長短金利差、別な言い方をするとイールドカーブがフラットな状況で起こるものでした。それに対して昨年は、イールドカーブはスティープ、金利差が開いた状況にありました。
普通なら、株価急落が起こらないイールドカーブの状況であるにもかかわらず、株価に弱気になっているなら、「What does the market know that we don’t」、何か特別な悪い情報でも知っているのですかとして、バロンズは皮肉ったわけです。
ところで、なぜこんなふうに、株価急落は長短金利差が開いていない中で起こってきたかというと、実に簡単なことです。長短金利差が小幅な状況とは、短期金利が高く、長期金利が低い状況です。短期金利とは、政策金利ですから、それが高いということは、利上げを何回も繰り返してきた結果ということです。利上げを何回も続けると、景気が先行き減速する見通しとなるため、長期金利が低下します。そういった中で株価急落が起こるということは当然でしょう。
その逆に、長短金利差が開いている状況とは、短期金利が低く、長期金利が高いということです。政策金利である短期金利が低いということは、利上げをしないということです。そういった中では、株価が2割以上の急落に向かうことはなかったのです。
さて、昨年の場合も、こういったバロンズから皮肉られる中で、NYダウは下落率が2割以上に拡大する前で一巡となりました。長々と述べてきましたが、長短金利差の状況は、最近の場合も、一年前と同じように大幅に開き、つまり普通なら株価急落、景気不安が広がるような状況ではないと思います。
確かに、雇用統計など景気指標の悪化は続きましたが、FRBが利上げに動いたわけでもなく、その結果長短金利差が大幅に開いている状況なのに、本当に景気不安が広がるということがあるのか。「What does the market know that we don’t」が再確認される状況にあるのではないでしょうか。(了)

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2011.06.16 | FXレポート

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吉田 恒(よしだひさし)

プロフィール

吉田 恒(よしだひさし)
1962年、青森県生まれ。1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社、2004年1月より同社の代表取締役社長就任。また、投資情報コングロマリット、 T&Cグループの持ち株会社であるT&Cホールディングス取締役にも2004年2月より就任。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。グローバル投資情報「G20マーケットインサイト」の編集責任者。また一般投資家向け為替リアルタイム市況「fx wave」の運営責任者、さらに一般投資家向けの為替および株式講演会を精力的に全国展開している。2000年からの米株バブル崩壊暴落、2002年の円急落、昨年2007年8月の円急騰など大相場予測の精度に定評がある。「わかりやすい、役に立つ、当たる」として顧客満足度の高さではFX界随一との呼び声が高い。

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